経済

2025.04.05 09:15

飲食料品値上げ、4月は4225品目に 値上げ加速続く

GettyImages

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今年に入ってから、飲食料品値上げの話題が尽きないが、4月は1月~3月に比べても一気に跳ね上がり4225品目に上ると、帝国データバンクの調査でわかった。飲食料品の値上げが単月で4000品目を超えたのは、2023年10月以来1年6カ月ぶりになる。

毎年上期と下期の始まりにあたる4月と10月に値上げ品目が集中するが、昨年同月より1328品目も多く、その結果4カ月連続で前年同月を上回ることになる。

食品分野別に見てみると、調理用みそ製品を中心とした「調味料」が2034品目ともっとも多く、次いで缶ビール・缶チューハイなどの酒類で一斉に価格が引き上げられた「酒類・飲料」の1222品目となっている。

2025年通年では、9月までの公表を含めると、すでに1万1707品目に上り、これは前年実績の9割超えの水準に達している。ただし1回の平均値上げ率は15%と前年の17%に比べて低く推移している。

値上げの要因としては、原材料などが97.8%と多くを占める一方で、物流費由来は81.8%、人件費由来は45.1%といずれも前月調査時から上昇しており、コスト増による価格改定が影響を受けているとした。

今後の見通しとしては、前年のような為替の変動による値上げは低調なものの、生育不良や肥料価格の上昇、燃油などのエネルギー、輸送費用などの間接費コストが重なり、少なくとも夏にかけては断続時な値上げラッシュが発生する可能性があると帝国データバンクでは見ている。

まだまだ続きそうな飲食料品の値上げに、どこまで耐えなければならないのか、今後の動向に注目したい。

出典:帝国データバンク「食品主要195社価格改定動向調査 ― 2025年4月」より

文=飯島範久

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