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2025.03.25 11:30

テスラ株が12%急騰、「トランプ関税」に楽観論浮上でハイテク株上昇

Photo by Brandon Bell/Getty Images

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米国株式市場は3月24日、トランプ政権の関税が当初の予想よりも控え目なものになるとの期待から幅広い銘柄が上昇した。この上昇をけん引したのは、関税関連の懸念で大きな打撃を受けていたハイテク株で、中でもテスラは昨年11月上旬以来の大幅な上昇率を記録した。

S&P500種株価指数は24日に1.8%上昇し、7日以来の高値をつけた。同指数は、13日に記録した6カ月ぶりの日中の最安値からは4%上昇したが、2月に記録した過去最高値をまだ6%下回っている。

優良株で構成されるダウ工業株30種平均は、前日比1.4%高となり、ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は2.3%上昇した。両指数とも、過去2週間での最高値を記録した。

セブンズ・リポート創業者のトム・エッセイは、この上昇がウォール街における「貿易戦争への不安が和らいだためだ」と説明し、ブルームバーグとウォール・ストリート・ジャーナルが週末に、トランプ政権が間もなく発動する予定の報復関税が、以前に示唆していたものよりもはるかに的を絞った内容になると報じたことに言及した。

また、この日の株価上昇に拍車をかけたのは、トランプが午後に「多くの国に軽減措置を認めるかもしれない」と発言したことだった。

24日の市場で最も注目されたのは、「マグニフィセント・セブン」と総称される米国のハイテク大手7社の株だった。アルファベット、アマゾン、アップル、メタ、マイクロソフト、エヌビディア、テスラの株価はいずれも上昇し、特にテスラ株は約12%の急騰を記録した。

この7社は、年初から関税を巡る動きの影響をより強く受け、投資家の安全資産へのシフトの影響も受けて苦戦を強いられていた。しかし、この日の急騰にもかかわらずテスラ株は、年初来で約27%安となっており、S&P500の中で2番目に悪いパフォーマンスを記録している。ブルームバーグの「マグニフィセント・セブン指数」は年初来で約12%のマイナスとなっている。

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編集=上田裕資

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