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2025.03.25 09:30

フォーブスが独断で選ぶテスラCEOの「後継者候補」、5人の名前

イーロン・マスク(Andrew Harnik/Getty Images)

イーロン・マスク(Andrew Harnik/Getty Images)

イーロン・マスクは現在、6つの企業を経営しており、その企業価値はいずれも10億ドル(約1490億円)を超えている。そして1月以降は、トランプ政権の政府効率化省(DOGE)の先頭にも立っている。

彼のいくつかの企業では、スペースXの社長兼COOを務めるグウィン・ショットウェルのような、忠実で有能な副官が日々の運営を担っている。しかし、時価総額が7700億ドル(約115兆円)を超える電気自動車(EV)メーカーのテスラには、マスクの副官が存在しない。

テスラが米証券取引委員会(SEC)に提出したリスク開示書類には、次のように記されている。「当社は、当社のテクノキングでCEOであるイーロン・マスクの業務に大きく依存している。マスクはテスラに相当な時間を割き、当社の経営に極めて積極的に関与しているが、テスラに全面的な時間と注意を払っているわけではない」

もし、マスクが退任すれば、テスラ株は、ここ数カ月で起きた50%の下落以上に大きく売り込まれることになるだろう。テスラの企業価値の多くは、マスクのビジネス界での個性に結びついているからだ。ウェブドッシュ証券でアナリストを務めるダン・アイブスは、フォーブスにこう語っている。「マスクこそがテスラであり、テスラはマスクそのものだ。他の誰かがCEOになれば、ストーリー全体が変わってしまう」

では、仮にテスラの取締役会が今後の経営に介入し、マスクにCEOの退任を促した場合、誰が後任になれるのだろう? この会社を人工知能(AI)やロボティクスの巨人へと進化させるというマスクのビジョンを引き継ぐのに必要なスキル、経歴、気質を持った人物は誰なのか?

フォーブスは、マスクの後任としての資質を備えた有力な候補者たちを選んでみた。ここでは、その5人を紹介する。

JB・ストラウベル(テスラ元CTO)

JB・ストラウベル(テスラ元CTO)Photo by Kimberly White/Getty Images for TechCrunch
JB・ストラウベル(テスラ元CTO)Photo by Kimberly White/Getty Images for TechCrunch

テスラを率いるのに最もふさわしい人物は、マスクを除けばJB・ストラウベルだろう。バッテリーのリサイクルと部品製造を手がけるRedwood Materials(レッドウッドマテリアルズ)の共同創業者でCEOである彼は、テスラの取締役も務めている。

マスクが2004年にテスラの共同創業者として迎え入れたストラウベルは、2019年までCTO(最高技術責任者)として在籍した。創業初期のテスラで電動モーターやバッテリーパックの開発を指揮した彼は、ネバダ州にあるギガファクトリーの立ち上げを監督した。5人いるテスラ共同創業者の内の1人で、2023年から取締役を務める49歳のストラウベルは、テスラの歴史と事業全般に精通している。

彼は、電気自動車への共通の関心からマスクと意気投合したが、性格は大きく異なっている。マスクが饒舌で誇張した発言をしがちなのに対し、スタンフォード大学で工学の学位を取得したストラウベルは控えめで冷静な性格で、バッテリーの材料科学の細部について語るのを好むことで知られている。

「彼は、テスラのCEOとして完璧な人材だ」と、マスクの辞任を公然と求めている資産運用会社ガーバー・カワサキのCEOであるロス・ガーバーは述べている。

だがこの職務にストラウベル本人が関心を持っている証拠は見られない。事情に詳しい関係者によれば、彼の関心は現在、レッドウッドマテリアルズの事業拡大のみに注がれているという。

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編集=上田裕資

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