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テクノロジー

2025.03.27 09:15

ロボット犬は農家の新たな助っ人となるか

プレスリリースより

プレスリリースより

人手不足や農業人口の減少が深刻化する農家の労働力となり得る犬型ロボットのデモンストレーションが行われた。農作物の運搬のみならず、害獣を追い払う「番犬」としても活躍できそうだ。

岡山大学の林靖彦副理事長をリーダーに学域を横断して結成された中山間地域活性化プロジェクトは、2月27日と28日の2日間にわたり、岡山大学農場と岡山県久米郡久米南町のブドウ農場にて、犬型ロボットのデモンストレーションが行われ、学生、教職員のほか、久米南町の片山篤町長をはじめ農業関係者など約80人が参加した。

久米南町の片山篤町長(右)も参加した。
久米南町の片山篤町長(右)も参加した。

高知工科大学栗原徹教授の栗原研究室(Krlab)も参加し、ボストン・ダイナミクス製4足歩行ロボット「Spot」をベースに同研究室が開発した収穫運搬支援ロボットを披露した。Spotは、背中のカゴに14キログラムまでの農作物を入れて運ぶことができる。周囲の環境をマッピングして、音声の命令によってトラックまで作物を運び、また戻ってくる。車輪走行とは違い、不整地や傾斜地でも安定して物が運べることが実証された。

岡山大学からは、社会課題を解決するための技術開発と事業化を支援する「おかやまテックガレージ」プロジェクトの学生チームが、中国のロボットスタートアップ、ユニツリー製4足歩行ロボット「Go2」を使い、ジャンプや駆け足など高度な運動性を披露した。
 
参加者からは、「ロボット技術が農業の未来を切り開く可能性を感じた」、「実際に間近で見て、その性能の高さに驚いた」といった意見のほかに、防犯や鳥獣害対策にも活用できるといった議論が持ち上がった。

岡山大学は、今後も犬型ロボットによる農作業支援の研究を進めるということだ。背中にカゴを載せた4足歩行ロボットがのどかに畦道を歩き、元気な犬型ロボットがサルを追いかけ回すといった風景が、近い将来日本の農村で見られるかもしれない。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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