【重要なお知らせ:当社を装った偽サイトにご注意ください】

AI

2025.03.11 10:15

アンドロイドがiPhone組み立てへ | アップルの中国製造パートナーと提携

WonderfulEngineering

WonderfulEngineering

2024年12月15日、中国・深センのヒューマノイドロボットメーカーUBTechは、アップルの中国製造パートナーであるFoxconnとの新たな「包括的長期パートナーシップ」を発表した。

身長約170.7cm、体重約76.0kgの人型ロボット(アンドロイド)「ウォーカーS1」のお披露目は2024年10月。目視による品質検査から部品の選別、組み立てまで、さまざまな作業に特化して設計されている。そして、そのロボットはすでに、Foxconnの工場、特に深センの龍華地区にあるFoxtronの生産施設において、数カ月に及ぶロジスティクス業務(商品のサプライチェーン全体の管理)のトレーニングを受けているという。Walker S1は今後、電気自動車(EV)の製造を支援するため、鄭州市にあるFoxconnの電気自動車工場にも配備される予定だ。

Wonderfulengineering
Wonderfulengineering

また、今回締結されたパートナーシップは製造業における人工知能(AI)技術の開発を強化し、ロボット自体の運動能力、知覚能力、意思決定能力を向上させることにも重点を置いている。従来、力仕事や仕分け、品質検査などは人間の労働者の仕事であり、その作業は労働者に数々の危険を及ぼしかねなかった。そのため、今回のパートナーシップではそのような危険を伴う作業を自動化することを目的としており、生産の効率性はもちろん、労働者の労働環境をより安全なものにすることが期待できる。

しかし、実はUBTechのウォーカーS1ロボットは、中国の製造現場では特別目新しいものではない。フォックスコンに加え、同社は既にBYD、SFエクスプレス、吉利汽車(ジ―リーオートモービル)といった中国の大手メーカーに話を持ちかけ、同社の人型ロボットを実際に導入する実験に成功している。UBTechは、Foxconnのサプライチェーンと製造の専門知識を活用して、人型ロボットを実用的な商品として大量生産する世界初のロボットメーカーになろうとしている。

また、UBTechのCEO兼マーケティング・ディレクターは、中国の豊富な人材プール、強力な産業能力、市場需要の高まりを原動力として、中国の人型ロボット産業が注目すべき成長段階にあると話した。

(本稿は英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」の1月25日の記事から翻訳転載したものである)

翻訳=大石月子 編集=石井節子 Wonderfulengineering

ForbesBrandVoice

人気記事