米国時間2月22日、米著名投資家のウォーレン・バフェットは毎年恒例の「株主への手紙」を発表し、世界中の投資家やビジネスリーダーの注目を集めた。
バークシャー・ハサウェイの株主が同社の状況を知ろうとその文章を熟読する中、その手紙にはバフェットの「指導者たち」による知恵がちりばめられていた。バークシャーは今年で60周年を迎え、その時価総額は1兆1000億ドル(約165兆円)を超えた。バフェットの力によって実現したその空前の成功は誰の目にも明らかだが、バフェットの投資哲学を形成した人々も、この驚くべき成功の立役者として評価されてしかるべきだろう。
ベンジャミン・グレアム:バリュー投資の原則
バリュー投資の父として広く知られているベンジャミン・グレアムは、バフェットに株主市場に関する基本的な理解を提供した。株式を購入するということは、事業の部分的所有権を獲得することであるというグレアムの本質的な原則は、株主市場に対するバフェットのアプローチに革命をもたらした。
グレアムは、株式を売買可能な証券として見るのではなく、その根本にあるビジネスを分析し、企業の本質的価値を判断する必要があることをバフェットに教えた。この視点によって、バフェットは市場の変動にとらわれず、事業のファンダメンタルズに基づいて意思決定を行うことができるようになった。
フィリップ・フィッシャー:徹底的な調査テクニック
グレアムがバリュー投資の基礎を提供した一方で、フィリップ・フィッシャーは包括的かつ徹底した調査の重要性と、ビジネスの「質」に着目する重要性をバフェットに教えた。そのビジネスの競合、サプライヤー、顧客など、さまざまな情報源から企業に関する情報を収集するフィッシャーの「周辺情報活用法」は、バフェットの調査プロセスに不可欠なものとなった。
フィッシャーは、持続可能な競争優位性、すなわち「堀(モート)」を持つ企業を特定することに重点を置いており、それを学んだバフェットも、永続的な市場ポジションと価格決定力を持つ企業を探し求めるようになった。