そんな中、ビットコインの著名な支持者である投資家のサムソン・モウは、ビットコインが「デスクロス」と呼ばれる状態に近づく中で「価格の抑制」が行われていると警告した。
「直近のビットコインの価格の動きを見てみると、ピークに達した後に横ばいになり、方向感のない動きを続けている。それは良いことであり、調整と見ることもできるが、非常に作為的な印象がある」とビットコインテクノロジー企業Jan3のCEOで、エルサルバドル政府のビットコイン導入のアドバイザーを務めたモウは、2月18日から香港で開催されたカンファレンス「Consensus Hong Kong」で語った。
「何らかの価格抑制が行われているように見える」とモウは付け加えた。ビットコインのテクニカル分析では、短期のトレンドラインが長期のトレンドラインを下回る「デスクロス」に向かっていることが示されており、一部ではこれがビットコインの急落につながる可能性が指摘されている。
一方、JPモルガンのアナリストは、ビットコインとイーサリアムの先物市場における機関投資家の需要の低下が、短期的な暗号資産市場にとって弱気なシグナルであり、ビットコイン価格の急落につながる可能性があると警告した。
「シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物契約のデータで、これらの2つの暗号資産にエクスポージャーを持つ機関投資家の需要の弱さが示された。これはネガティブな動きだ」とニュースサイトThe Blockが確認したメモの中でJPモルガンのアナリストは述べている。また、昨年の夏以降で初めて先物価格が現物価格を下回る可能性があるともされている。
「ビットコインとイーサリアムのモメンタム指標は、ここ2〜3カ月で低下し続けており、イーサリアムのモメンタムはすでにマイナス領域に転じている」と、このアナリストは指摘した。
他のこの分野のアナリストも同様に弱気な見方をしており、あるアナリストは、ビットコインが7万ドル台にまで下落する可能性があると警告している。