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北米

2025.02.19 17:00

米国民に約76万円をバラまく「DOGE還付金」、マスクの支持者が提案

米トランプ政権の政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク(Photo by Jabin Botsford/The Washington Post via Getty Images)

米トランプ政権の政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク(Photo by Jabin Botsford/The Washington Post via Getty Images)

米トランプ政権の政府効率化省(DOGE)の責任者を務めるイーロン・マスクは、2月18日のX(旧ツイッター)への投稿で、DOGEの取り組みで削減できたコストの一部を、「5000ドル(約76万円)のDOGE配当金」として納税者に還付する提案について、「トランプ大統領に確認する」と語った。

投資会社アゾリアのCEOを務めるジェームズ・フィッシュバックは、14日にXへ投稿したビデオで、来年7月にDOGEプロジェクトが完了した後に、削減できた政府支出の一部を、税金の還付金にするという案を提案した。彼は18日にもこの件についての投稿を続け、マスクをタグ付けして呼びかけた。フィッシュバックは、DOGEの外部顧問を務めているとNBCニュースは報じていた。

この提案は、DOGEが削減する予定の2兆ドル(約300兆円)の政府支出のうちの20%を、約7900万世帯に還元するというもので、フィッシュバックによると1世帯あたり約5000ドル(約76万円)の還付が可能になるという。

マスクは、この提案を受けて「大統領に確認してみる」とコメントした。

マスクのこのコメントは、即座に大きな注目を集めたが、彼はその後の別のユーザーからの投稿に、「当然ながら、最終的な判断は最高司令官である大統領に委ねられる」と述べて、やや慎重な姿勢を見せている。

「マスクがこの提案に関心を持ってくれて、光栄だ」とフィッシュバックは投稿した。

DOGEがこれまでに削減した金額の合計は、17日時点で550億ドル(約8兆4000億円)とされている。このコスト削減は、契約や助成金の取り消し、連邦職員の削減などを通じて達成されたと説明されている。

DOGEは、この機関を率いるマスクが非公式な立場から指揮を取っているという非難を浴びる中、急速なコスト削減を進めている。また、この機関は、財務省や教育省などの機密データに自由にアクセスしているように見えることからも、強い反発を受けている。マスクが率いるチームが、どのような権限を持つのかも不明で、この件に関する複数の訴訟が提起されている。

トランプが1月の就任初日に出した大統領令によって設立されたDOGEの目的は、「大統領のアジェンダを実行し、連邦政府のテクノロジーとソフトウェアを近代化して、政府の効率性と生産性を最大化すること」とされている。

「DOGEからの配当」を提案したフィッシュバックは、以前からトランプ大統領やマスクへの支持を明確にしている。彼は、FOXニュースの番組で米国際開発庁(USAID)の職員が、無駄な支出を行ったと非難し、DOGEの取り組みがそれに対抗するものだと主張していた。

フィッシュバックはまた、マスクと共にDOGEの共同責任者に指名されたヴィヴェック・ラマスワミが辞任した際に、「私は、この役職を引き受ける意思がある」とNBCニュースに語っていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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