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暗号資産

2025.02.05 15:00

初の米「暗号資産特命官」がビットコイン準備金に言及、実現可能性を調査

AIと暗号資産の特命官に任命されたデービッどK・サックス(Scott Olson/Getty Images)

AIと暗号資産の特命官に任命されたデービッどK・サックス(Scott Olson/Getty Images)

トランプ政権で米国初の人工知能(AI)と暗号資産の特命官に任命されたデービッド・サックスは2月4日、上院銀行委員会のティム・スコット委員長や下院金融サービス委員会のフレンチ・ヒル委員長らと共に初の記者発表を行った。

この会見で彼らは、デジタル資産関連の法案を策定するための作業部会の立ち上げを発表し、ステーブルコインの監督や同分野の市場に関する法案の策定を最優先課題とした。

サックスは、暗号資産分野に明確な規制が必要であることを強調し、過去4年間にわたる当局の「恣意的な訴追と弾圧」を批判した。彼のこの発言は、暗号資産分野のイノベーションを阻害したとされる米国証券取引委員会(SEC)に向けられたものだ。

サックスはまた、金融機関が暗号資産関連の企業へのサービスを拒否する「デバンキング」の問題についても言及した。この問題に関しては、昨年12月にベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセンが、民主党議員が銀行に圧力をかけていると非難していた。

「従来の政府や当局のアプローチは、未来を担う重要なテクノロジーを海外に追いやるものだった。だが、我々はこのイノベーションを国内に留めたい」とサックス語った。南アフリカ出身のテック系起業家で投資家の彼は、「この取り組みは、政権にとっての最優先課題だ。私たちは、議会の多くのメンバーがデジタル資産分野における米国の優位性を確保するための取り組みにコミットしていることをうれしく思う」と続けた。

サックスはまた、彼が率いる作業部会が、「ビットコイン準備金」の実現可能性に対して評価の準備を進めていることにも言及した。ただし、この作業部会の設立につながったトランプ大統領の大統領令においては、ビットコインではなく、より広範な「デジタル資産の備蓄」という表現が使用されていたため、この準備金にはビットコイン以外の暗号資産が含まれる可能性がある。
次ページ > 国の暗号資産規制の柱となる可能性のある2つの法案

編集=上田裕資

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