Tモバイルは、これに続いて「T-Mobile Starlink」のベータ版に登録すれば、米国のすべてのユーザーが7月まで無料で衛星通信を利用可能になると発表。しかも、このサービスは、Tモバイルの契約者でなくても利用可能という。
今回提供される衛星通信は、テキストメッセージ専用で、空が直接見える場所にいればどこからでも送信できる。このサービスは、「過去4年間に発売されたほぼすべてのスマートフォン」に対応しているとTモバイルのマーケティング担当者のマイク・カッツは述べており、ここには、iPhone 14やサムスンのGalaxy S21が含まれる。一部の端末は現時点では対応していないが、対応モデルは今後増えていく見込みとされる。
利用にあたっては、ベータ版への登録が必要で、Tモバイルは7月までは、「誰でも無料で利用できる」と述べている。ただし、利用者数には制限があるため、全員が登録できるとは限らない。
この衛星通信サービスが画期的だと評される理由は、他社の衛星通信システムと違い、スマートフォンを空に向けなくても接続できる点にある。
Tモバイルによると、7月まではベータ版の利用者全員が無料で使えるが、その後は同社の「Go5G Next」プランの契約者に対して無料で提供される。他のTモバイルユーザーは、月額15ドル(約2300円)の追加料金が必要だが、今月中に登録すれば10ドル(約1540円)の割引価格に固定される。Tモバイル以外のキャリアの利用者は、月額20ドル(約3070円)で利用できる。このサービスはeSIMを通じて提供される。
筆者がここでiPhoneユーザーに指摘しておきたいのは、このサービスの始動が、最新のiOS 18.3にスターリンクのサポートが追加された結果ではないという点だ。アップル自体は、スターリンクには関与しておらず、衛星通信サービスは、スターリンクと契約を結んだTモバイルから提供される。ユーザーは、スクリーン上に表示される「SAT」のオプションからこのサービスを利用する。
Tモバイルは、この衛星通信サービスの立ち上げをスーパーボウルの広告で発表したが、広告で謳われたような動画メッセージの送信にはまだ対応しておらず、現時点ではテキストメッセージ専用となっている。
(forbes.com 原文)