トランプは、FAAがDEI(多様性、公平性、包摂性)の推進のために「重度の知的障害や精神障害を持つ人々の雇用を進めた」と主張した。彼は、その中には「四肢欠損、部分的な麻痺、完全な麻痺、てんかん」などの障害を持つ人々も含まれていたと述べたが、具体的な証拠を示さなかった。
トランプはこの事故に関連して、バイデン前大統領やピート・ブティジェッジ前運輸長官の多様性推進の取り組みを非難したが、FAAの多様性のポリシーは、2013年からすでに存在していた。
トランプはさらに、障害を持つ人々が航空管制官として雇用されている可能性を示唆したが、FAAは昨年のFOXニュースの取材に、彼らが雇用するすべての職員は、「厳格な資格要件を満たす必要がある」と説明していた。FAAは、障害者の雇用を促進する取り組みを行っているが、この取り組みはトランプの1期目の大統領任期中にも存在していた。
トランプは、記者からの質問に対し、今回の事故が「多様性を重視した職員の採用によって引き起こされた可能性がある」と、証拠を示さずに語った。彼はまた、この記者会見でFAAのDEIポリシーを非難し、バイデン前大統領が任命したブティジェッジ前運輸長官が「多様性ポリシーによって運輸省を破壊した」と主張した。さらに、FAAが「重度の知的障害や精神障害を持つ人々の雇用を約束している」と非難した。
テネシー州選出の共和党議員のアンディ・オグルスも、FOXニュースの番組で、今回の事故にDEI推進のポリシーが関与した可能性を、証拠を示さずに指摘した。共和党は、ロサンゼルスの山火事などの最近の災害においてもDEIを問題視している。
(forbes.com 原文)