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北米

2025.01.30 18:00

トランプが大統領令で「19歳未満の性適合治療」を制限、政府支援を禁止

Photo by Joe Raedle/Getty Images

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ドナルド・トランプ大統領は米国時間1月28日、19歳未満の個人が受ける性適合治療を制限する大統領令に署名した。この動きは、トランプが進める性的少数者の権利保護を覆す政策の最新事例となった。

この大統領令は、19歳未満の個人が受ける性適合治療への連邦政府による資金提供や支援、促進、協力を禁じる内容となっている。

トランプは、この命令の中で「米国政府は、これらの破壊的で人生を一変させる取り組みを禁止または制限する、すべての法律を厳格に執行する」と述べている。

この大統領令は、連邦政府の保険プログラムを標的とするもので、米軍関係者向けの医療給付プログラムのトライケアや低所得者向け医療保険のメディケイドに対し、19歳未満の性適合治療を保障対象外とするよう指示している。ここで言う性適合治療とは、二次性徴の抑制療法やホルモン剤の投与、性器の外観を変える手術などと定義されている。

また、この命令は、トランプが厚生長官に指名したロバート・ケネディ・ジュニアに対し、「性別の違和感を訴える子どもたちの健康を改善するための最良の方法」を分析するための資料を公表するよう求めている。

この性適合治療に関する大統領令は、トランプが前日に発令したトランスジェンダーの人々が米軍に入隊することを禁止する大統領令に続くものとなった。性的少数者に対する平等な扱いを訴えるNPO(非営利組織)、GLBTQリーガル・アドボケイツ&ディフェンダーズのジェニファー・レヴィは、トランプが進める政策が「基本的なアメリカの価値観に背くものだ」と非難した。

選挙キャンペーンを通じてトランスジェンダーに対する保護を撤回すると公約してきたトランプは、20日の就任演説で、「米政府の公式方針として、今日から性別は男女の2つのみとする」と述べ、就任初日には、「生物学的な男女のみを性別として認める」とする大統領令にも署名していた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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