ハワイに拠点を置くOnebriefの評価額は、このラウンドで6億5000万ドル(約1000億円)に達したと、共同創業者でCEOのグラント・デマリーは述べている。同社のソフトウェアは、アトラシアンが提供するプロジェクト管理ツールのJiraと似た機能を持ち、最高機密レベルまでをカバーする米軍のネットワークで使用されている。
Onebriefはまた、トランプ大統領の第1期政権で国防長官代行を務めたクリス・ミラーが取締役に就任したことを発表した。ミラーは、第2次トランプ政権に向けた保守派の政策マニフェストである『プロジェクト2025』の共著者で、国防総省の技術改革の必要性を訴えていた。
彼は、Onebriefのソフトウェアがペンタゴンの意思決定を合理化すると考えており、「このソフトが標準となるのが目標だ。ペンタゴンの人々にそう提言している」と、フォーブスに語った。ミラーはまた、Onebriefがイーロン・マスクが率いる政府効率化省(DOGE)の取り組みにも貢献できる可能性があると述べている。
米軍の指揮官らは、長年にわたり、膨大な数のパワーポイントのスライドを作成して詳細な軍事作戦計画を立案していた。計画の変更が指示された場合、チームのメンバーが手作業でスライドを修正し、反映するのに「数週間を要することもあった」と、1980年代から米陸軍に所属していたミラーは説明する。
しかし、Onebriefのツール使えば、スライドを手作業で更新する必要がなくなり、計画の変更が自動的に複数のチーム間で同期されるという。最近のある演習計画の変更では、「通常は数週間を要するタスクが、3時間で処理できた」とデマリーは語った。