調査テーマ:「社内イベントの幹事経験」に関するアンケート調査
対象者:20代の正社員
回答者:121名
調査日:2024年12月1日~12月8日
「社内イベントで幹事(リーダーなど)を経験したことがあるか。または今、経験しているか」という質問に、「はい」と回答した20代社員は約3割。7割以上の若手社員が幹事の経験がないことがわかった。
また、社内イベントの幹事経験者のうち約7割が「プラスの経験になった」と回答。具体的には「上司・先輩と仲良くなれた」「社内の雰囲気や文化が理解できた」「同期や他部署との関係が深まった」「会社や職場に貢献できた実感があった」など職場の一員としての自覚を持ったというものから、「イベント運営スキルが向上した」「リーダーシップが身についた」「自分の提案やアイデアが評価された」などキャリア面にも通じる実感が沸いた人もいたようだ。
幹事を避ける心理、そのハードルとは
「幹事経験がない」と答えた20代社員に「今後、社内イベントの幹事(リーダーなど)や運営スタッフを経験したいか」という問いに、「いいえ」と回答した人は44.2%。「わからない」を含めると約8割の人が社内イベントの幹事を担当することに消極的であることもわかった。
幹事をやりたくない主な理由としては「通常業務で手一杯」「イベント自体に興味がない」「仕事外での負担を避けたい」「面倒くさい」などが挙げられた。また「わからない」と答えた層には、「幹事が務まるか不安」「楽しそうではあるが大変そう」といった複雑な心情が浮かび上がった。なかには「経験としてはしてみたいが上司がノリノリで幹事をしているので邪魔はしたくない」という、上司の立場から見ても複雑な気持ちになる回答もあった。
今回の調査で幹事経験は、社員同士の交流や組織への理解を深めるのに役立つほか、若手社員の自信や社内での役割意識を高める貴重な機会であることがわかった。しかし「幹事経験がない」という層も厚く、この層は幹事になること自体にそもそも消極的であった。
株式会社ジェイックの執行役員・東宮美樹氏は今回の調査結果を受けて次のように述べている。「社内イベントが強制参加であっても任意参加であっても、幹事などの役割を若手社員に担ってもらう場合は、通常業務と合わせて本人の負担が増えないようにすること。また『恒例行事』や『若手の仕事』として押し付けるのではなく、その背景や目的を丁寧に説明し、理解してもらうことが大切です。適性を考慮した役割分担や先輩社員をサポート役として配置し、フォロー体制を整えることで、心理的負担を軽減し安心して取り組める環境を提供することができます」。
社内イベントを若手社員にとって「意義ある挑戦」に昇華させる工夫が、企業側に求められている。
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