モバイルでもっと活用できた可能性
大きなアップグレードの1つは接続性の向上だった。初代Pixel TabletがWi-Fiモデルのみだったのに対し、Pixel Tablet 2ではWi-Fiモデルに加えてWi-Fi+5Gモデルも提供される予定だった。Pixel Tabletはもともと家庭内での利用を想定したデバイスだったが、その軽量なデザインは携帯性も兼ね備えており、外出先での使用にも適している。さらに、セルラー接続以外にも生産性向上が期待されていた要素があった。他のタブレットメーカーとは異なり、グーグルはPixel Tabletに対応する公式のキーボードを提供していなかった。Bluetooth対応キーボードを使用することは可能だったが、やはり一体型のオールインワンソリューションの方が望まれていた。今回キャンセルされたPixel Tablet 2では、Pixelキーボードが同時に発売される予定だった。また、初代モデルにPixel Tabletスピーカーが同梱されていたように、Pixel Tablet 2ではキーボードも同梱される可能性があった。
キャンセルの影響と次世代タブレット
おそらくPixel Tablet 2のキャンセルによる最も大きな影響は、Androidタブレットエコシステム全体に及ぶものだ。Androidの大画面デバイスのサポートは、iPadのようにハードウェアとソフトウェアが緊密に統合されているアップルの取り組みに比べて遅れをとっている。Pixel Tabletの発売により、グーグルはタブレットが自社戦略に含まれる重要な製品であることをAndroidパートナーに示したが、Pixel Tablet 2のキャンセルはそのコミットメントを弱める結果となる可能性がある。現在、グーグルは次世代のタブレット、かつて「Pixel Tablet 3」と考えられていたデバイスに取り組んでいると考えられている。次にPixel Tabletが発売される際には、それが「Pixel Tablet 2」として市場に出る可能性も高い。しかし、現時点では、グーグルの最大サイズのPixelデバイスのアップグレード──それが小幅な改良であるPixel Tablet 2なのか、飛躍的な進化を遂げたPixel Tablet3なのか——は、マウンテンビュー(グーグル本社所在地)で厳重に秘匿されている。
(forbes.com 原文)