行動で導く
チームに指示や激励を与える際、自ら率先して行動することで、上司であるあなたに対する信頼と尊敬が生まれる。あなたは、チームに期待する価値観、行動、基準を、まずは自らの行動をもって示さなければならない。何かを約束したなら、たとえば期限を守るなど、必ず実行に移そう。一貫して約束を守ることは、信頼性と誠実さを示すことにつながる。責任を取ること、特に物事がうまくいかないときに責任を取ることは、強いリーダーの証だ。ミスをすることは避けられないが、ミスをしたときはそれを認め、必要であれば謝罪する必要がある。また、ミスを解決するためのプランも用意しておくことが重要だ。これにより、自分の過ちを認め、その過ちから学ぶこともできるのだ、とチームに示せる。
覚えておいてほしいのは、社会人の57%が悪い上司のせいで仕事を辞めているという事実だ。マネージャーの気分によって基準やルールを変えるようなことがあってはならない。あなたの行動が一貫しており、あなたの価値観と期待を反映していれば、チームはあなたの言葉を本気で信頼するようになる。
チームには「人間第一」で対応する
新しいチームを率いるにあたって、一緒に働いて楽しかったマネージャーからヒントを得よう。そうしたマネージャーたちはおそらく、あなたと時間をかけて親しくなり、職場以外の時間を尊重することで健全なワークライフバランスを保てるよう支援してくれたことだろう。誰もロボットとして見られたくはない。チームの個人的な目標や仕事上の願望も理解するよう、意識的に努力する必要がある。チームメンバーの努力と貢献を定期的に認め、感謝しよう。心からの感謝や公の場での承認は、自らの価値の高さを感じてもらうのに大いに役立つ。また、仕事上のストレスや個人的な課題など、メンバーが抱える悩みにも気を配ろう。個人的に話しかけてみたり、柔軟な対応やリソースを提供したりして、サポートしよう。気軽に相談できることを伝えよう。
結局のところ、リーダーとは、単にメンバーに対して達成すべき仕事のリストを与える存在なのではなく、彼らを実際に成功へと導く存在なのだ。そして、人は自分が本当に大切にされ、それを感じられてこそ、よりやる気を出し、仕事に従事し、コミットするのである。
成功するマネージャーになるためには、最初からすべての答えを持っている必要はない。絶えず学び、成長し、適応していくことが重要だ。最も効果的なリーダーとは、共感、誠実さ、そしてチームの成功を心から願う気持ちを持って指導する人であることを心に留めておいてほしい。
本稿で紹介したようなヒントを取り入れることで、マネージャーという複雑な職務をうまくこなし、あなたとあなたのチームが活躍できる、前向きで生産的な環境を作れるだろう。よいマネージャーになることは困難な仕事ではあるが、それと同時にとてもやりがいのある仕事なのだ。
(forbes.com原文)