いまこそ、「ひどいマネージャー」問題を正すべきときだ
採用、昇進、評価、リーダー養成の在り方を変革する意欲のある企業は、競合他社に対して大きな優位性を手に入れられる。1. 採用基準を変える
過去の業績よりも「リーダーシップの潜在能力」を評価し、優先させるべきだ。候補者の昇進を決める前に、同僚や直属の部下など、あらゆる方向からフィードバックを集めて、リーダー適性を評価しよう。こうしたアプローチなら、専門技術・知識だけでなく、リーダーとしての潜在能力にもとづいて昇進させることができる。2. 先手を打った養成
昇進後にリーダーシップ研修を受けさせるのではなく、潜在能力を認めた時点ですぐに研修を提供するべきだ。そうした先手のアプローチにより、リーダーとして成功するために必要なスキルを磨くのを支援し、昇進後に失敗する可能性を減らすことができる。3. キャリアアップの選択肢を増やす
マネージャー職とは関係のない「別のキャリアの道筋」を構築する必要がある。社員のモチベーションを理解すれば、たとえば国際的な取り組みや専門的プロジェクトの主導、特定分野の専門性の強化など、それぞれの関心と長所に沿った成長の機会を与えることが可能になる。4. 厳しいスタンスをとる
上司の立場にありながら成果を出せていないマネージャーには、行動を改め、新たなスキルを習得するためのサポートが必要だ。それでも改善されなければ、降格または解雇するのが望ましい。そうした厳しいスタンスをとれば、ひどいマネージャーを大目に見るつもりはない、という企業側の明確なメッセージが伝わる。また、リーダーシップの誠実さと有効性を重視していることを改めて強調することにもなる。
誰もがマネージャーに向いているわけではないし、誰もがリーダーシップの役割を望んでいるわけでもない。昇進や社員養成のありかたを見直せば、「ひどいマネージャーの蔓延」をかなり抑制することができる。
そうすれば、社員のやる気が上がり、業績も向上するだろう。真のリーダーシップが認められ、報われるような社風が生まれるはずだ。
(forbes.com 原文)