面接の構成を準備する
面接の構成をきちんと作ることで、焦点を失わず、関連する質問をすべて行い、候補者を公平に比較し、無駄な話に時間を費やすのを避けることができる。それには面接をいくつかの段階に分けるのが効果的だ。まず候補者がもつ基本的な資質と、期待値を確認するための人事スクリーニングを行おう、次に、技術スキル面接で職務に特化したスキルを評価しよう。その後、行動面接に進み、候補者のソフトスキルや職場の状況への対応能力を確認しよう。そして最後に、シニアマネージャーとの最終面接を行い、カルチャーフィットと長期的な可能性を評価するのだ。
同様に、各ステージにおける標準的な質問内容をあらかじめ用意しておき、主要な能力や特性について候補者を客観的に評価するための基準も作成しておこう。例えば、それぞれの評価基準について1~5の尺度を使うことで、偏りを減らし、比較を容易にすることができるだろう。
面接は、多くの情報を収集するためだけでなく、時間を効率的に使うための場でもある。候補者が質問する時間を設けるだけでなく、次のステップの簡単な概要や、いつ結果を連絡するかなども伝えよう。
カルチャーフィットのチェック
候補者が企業文化に適応できるかどうかを評価するには、まず、「適応性」が自社にとって何を意味するのかを理解する必要がある。協調性、革新性、柔軟性など、自社を特徴づける重要な価値観、行動、特性を特定しておこう。行動面接や最終面接の際には、こうした特性に目を光らせておく必要がある。面接では、候補者の信頼性と自己認識力に注目しよう。彼らが自分の長所、短所を明らかにし、職場について率直に話し合えるかどうかを観察することで、自社の文化にフィットするかどうかの判断材料になる。
最終的に、カルチャーフィットとは、同じように考え、行動する人を採用することではなく、会社の価値観や職場環境を補完し、豊かにしてくれる人を見つけることなのだ。ある調査によると、従業員の4人中3人がカルチャーフィットの悪さを理由に会社を辞めていることからも、この重要性が見てとれる。