国内

2024.10.24 12:30

いま注目のNPO50 日本を動かし社会を変える、新たな主役

釜ヶ崎支援機構|理事・事務局長・小林大悟

団体概要|日本で最もホームレスが多い大阪釜ヶ崎(あいりん地区)で若年層ホームレスを対象にした、住まいと就労や福祉などあらゆる支援を組み込んだアパートとシェアハウスを開設。就労困難者への仕事づくりも実施。2024年、就労支援と地域コミュニティの場として地域食堂も開設。

こばやし・だいご◎1986年生まれ。学生時代より釜ヶ崎でホームレスやこどもへの支援活動に従事。現在は西成特区構想におけるあいりん地域のまちづくり委員も務める。

桜ライン311|代表理事・岡本翔馬

団体概要|東日本大震災を契機に2011年設立。震災の教訓を後世に伝え津波による犠牲者を減らすことを目的に、岩手県陸前高田市内の津波到達地点に桜を植樹し維持管理を行う。市内170kmに1万7000本の桜並木を目指し現在2252本を植樹。植樹事業参加者は9000人超え。

おかもと・しょうま◎1983年岩手県生まれ。震災直後故郷にUターン。NPOによるまちづくり/地域おこし、その経営に専門性をもち他分野NPOの設立/運営にも関与。

第3の家族|代表・奥村春香

団体概要 虐待ほどではないものの、家庭環境に悩むはざまの少年少女に第3の家族という存在を。「寄り添わない」をコンセプトに、支援者不在の同世代空間を、デザインとテクノロジーでサポート。支援制度による解決ではなく、「自分は自分、親は親」というメタ認知を獲得することを目指す。

おくむら・はるか◎弟の自死をきっかけに。LINE退職後、NPO法人化。Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023。グッドデザイン・ニューホープ賞最優秀賞など受賞。

チャイボラ|代表理事・大山 遥

団体概要|児童養護施設を含む社会的養護施設の人材確保定着をサポートする国内唯一の団体。基幹事業「社会的養護総合情報サイトチャボナビ」は全国1/3以上の施設が活用。2024年、こども家庭庁の公募事業(児童相談所職員の採用・人材育成・定着支援事業)に採択され新事業も開始。

おおやま・はるか◎2009年ベネッセコーポレーション入社。教材寄付のため児童養護施設へ問い合わせの際に職員不足の現状を知り退社。18年NPO法人チャイボラ設立。

D×P|理事長・今井紀明

団体概要|経済的困難、中退、虐待など、さまざまな境遇にあるユース世代(13歳〜25歳の若者)にセーフティネットと機会を提供。繁華街の中とLINE相談(ユキサキチャット)で若者と出会い、困った時に頼れる人とのつながりをつくる。困窮する若者へ食糧支援・現金給付を実施。

いまい・のりあき◎1985年生まれ。立命館アジア太平洋大学(APU)卒業。専門商社勤務を経て、2012年に認定NPO法人D×Pを設立し、理事長に就任。

テラ・ルネッサンス|理事長・吉田真衣

団体概要|「すべての生命が安心して生活できる社会(世界平和)の実現」を目指し、2001年に設立。アフリカ、アジア、ウクライナで地雷被害者や元子ども兵など紛争被害者の社会復帰・自立支援を行う。特にウガンダでは武装勢力に所属する子ども兵の帰還支援に注力、紛争解決に取り組む。

よしだ・まい◎学生時代より活動に参画。東日本大震災復興支援等に従事した後、2023年より現職。著書『いとなみを取り戻す』(英治出版)。

日本国際ボランティアセンター|代表理事・今井高樹

団体概要|1980年に設立された国際協力NGO。世界5カ国/地域で地域開発、人道支援、平和構築、提言活動を行う。パレスチナでは92年から活動を行い、2002年からはガザで子どもの栄養改善事業を開始。現在はガザ緊急支援として、粉ミルク配布や母子保健活動を実施。

いまい・たかき◎大学卒業後、民間企業に勤務。ボランティアとしてJVCに参加し、2007年入職。スーダン事業現地代表として紛争地避難民支援を実施。18年より現職。
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文=山本智之 写真=若原瑞昌 イラストレーション=アンドレア・マンザッティ

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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