国内

2024.10.24 12:30

いま注目のNPO50 日本を動かし社会を変える、新たな主役

ヒューマン・ライツ・ウォッチ東京オフィス|日本代表・土井香苗

団体概要|養護施設や里親にいる子どもたちの人権、LGBTの人権、「人質司法」問題、外国籍の子どもたちの教育へのアクセスを中心に、調査、報告書の発表、問題解決に向けたアドボカシー(政策提言)活動を実施。海外についても紛争や独裁問題を中心に外交政策へのアドボカシー活動も。

どい・かなえ◎日本での弁護士活動を経て、2009年にヒューマン・ライツ・ウォッチ東京オフィスを設立。以来、現職。大学時代の米国での法律ボランティアが活動の原点。

ハッシュタグYourChoiceProject|代表・江森百花、川崎莉音

団体概要|地方女子学生が進路選択時に直面するジェンダーギャップ解消を目指して、高校生にロールモデルを示す伴走型メンタリングや、制度面の変化を求める政策提言などを行う。調査にも力を入れており、8月には光文社新書より『なぜ地方女子は東大を目指さないのか』を出版。

えもり・ももか、かわさき・りおん◎2021年11月、任意団体ハッシュタグYourChoiceProject設立し、2024年3月に法人設立。Co-Founder/代表を務める。

WELgee|代表理事・渡部カンコロンゴ 清花

団体概要|日本に逃れた難民とともに未来を築く団体。難民一人ひとりがキャリアや人生の目標を追求できる道筋を、多様なセクターとの協働を通じて目指す。難民人材と日本企業をつなぐ「WELgee Talents」、キャリア教育、メンターシップ等を提供する「育成事業」を運営。

わたなべ・かんころんご・さやか◎大学時代、バングラデシュでNGOの駐在員・国連開発計画インターンに参画。2016年に難民の仲間たちとWELgeeを設立。

Piece of Syria|代表理事・中野貴行

団体概要|「シリアをまた行きたい国にする」を目標に、戦争・震災被害を受けたシリアの子どもたちへの教育支援・心理ケアを届けるとともに、日本でシリア文化の魅力を発信。シリア復興・平和構築のため、言葉や伝統文化継承を重視した教育支援のためにクラウドファンディングに挑戦中。

なかの・たかゆき◎1981年生まれ。2010年まで青年海外協力隊として活動したシリアで戦争が始まり、中東・欧州10カ国訪問・現地調査後、16年Piece of Syria設立。

Learning for All|代表理事 ・李 炯植

団体概要|「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションに掲げ、困難を抱える子どもたちへ学習支援と居場所づくりを展開。直近では、行政と民間機関とのより良い連携と質の高いこども家庭ソーシャルワークの実現を目指し「社会的養育地域支援ネットワーク」立ち上げにも参画。

り・ひょんしぎ◎東京大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科修了。2014年に団体設立後、のべ1万1800人以上の困難を抱えた子どもへの無償の学習支援や居場所支援を実施。

ACE|代表 ・岩附由香

団体概要|ACE(エース)は、児童労働のない、子どもの権利が守られた世界を目指して活動するNGO。子どもの権利を奪う児童労働問題に対して、児童労働をしている子どもや家族、コミュニティへの支援を行いながら、児童労働を生まない社会構造を目指して企業・政府とも協働している。

いわつき・ゆか◎学生時代に児童労働問題に出合い、ノーベル平和賞受賞のカイラシュ・サティヤルティ氏に触発されNGO設立。児童労働を生まない仕組みづくりに奮闘中。

抱樸|理事長/代表・奥田知志

団体概要|生活困窮者への伴走型支援を提供。住居や就労、子どもなど支援は多岐に渡り、民間企業との連携も行う。さらに、単身化が急速に進む中、地域で支い合えるまちづくりを目指した「希望のまちプロジェクト」を推進中。代表の奥田知志は厚生労働省審議会などにも参画。

おくだ・ともし◎1990年、東八幡キリスト教会牧師として赴任と同時に、「ホームレス支援」に北九州でも参加。事務局長を経て北九州ホームレス支援機構(現 抱樸)理事長に就任。

RCF|代表理事・藤沢烈

団体概要|地域の自治体・事業者・NPOへのヒアリングによる課題やニーズの把握、支援のための企画立案・プロジェクト推進のためのマネジメントを行う。最近では、孤独孤立支援、福島の移住施策の策定・推進支援等の顕在化した課題解決、能登半島地震災害、豪雨災害などの支援に取り組む。

ふじさわ・れつ◎東日本大震災では内閣官房震災ボランティア連携室で参事官補佐として活動。その後、RCFを設立し、災害復興に関する情報分析・事業創造に取り組む。

ETIC.|代表なし

団体概要|起業家育成、企業・自治体など異なるセクター間の共創コーディネート、コーディネーター育成に取り組む。1993年の創業以来、「こんなことをやってみたい」という個人の挑戦を応援。約1万2500人が変革・創造の現場に実践者として参加、1900人以上の起業家を生む。

「一人ひとりの起業家精神が発揮され、共創が生まれる組織」を目指し、2021年自律分散型の組織体制(ティール組織)へ変更。一般的な組織のような代表は置いていない。
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文=山本智之 写真=若原瑞昌 イラストレーション=アンドレア・マンザッティ

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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