アプトンによれば、太陽周期が長いほど極大期の到来は急速になり、1~2年で終わる傾向がある。一方、太陽周期が短いと、極大期は3~4年続くという。
オーロラは増加する
NOAAの宇宙気象観測(SWO)プログラムを率いるエルセイエド・タラートは、記者発表の中で「今回の発表は、今がこの太陽周期で観測される太陽活動のピークだという意味ではない」「太陽は活動の極大期に入ったが、いつ極大のピークを迎えるかは今後数カ月~数年間は特定できない」と述べている。現状はっきりしたことが言えないのは、ピーク後に太陽活動の一貫した低下が観測されなければならないためだ。極大期が1年ほどで終わっても、オーロラの発生頻度が減少するわけではない。実際には、むしろ増える可能性が高い。
「現在は極大期の2年目にあたり、さらに1年ほど極大期が続く見通しだ。その後は本格的な衰退期に入り、太陽活動は極小期に至る」とアプトンは説明。「衰退期は黒点の数が減少するという特徴があるが、極大期が終わったからといって、必ずしも影響が減少するわけではない」と話した。衰退期には、非常に強い太陽活動が起こる場合がある。
NOAA宇宙天気予報センター(SWPC)のプログラムコーディネーター、ビル・マータは「現在の太陽周期が終わった後は必然的に、より多くの磁気嵐が発生し、オーロラがかなり低緯度でも観測できるようになるだろう」と語っている。
太陽活動は過去23年間で最も活発に
現在、太陽活動はこの23年間で最も活発化している。10月3日には、第25周期で最大の規模となるX9.0の太陽フレアが発生した。国際専門家グループ「太陽活動周期予測パネル」はNASAとNOAAの出資の下、1989年から太陽周期の予測を行っている。
(forbes.com 原文)