宇宙

2024.10.15 18:00

彗星が見ごろを迎え「今年最大のスーパームーン」が輝く今週の夜空

イタリア・レッチェ近郊にあるトーレ・ウルッツォの展望台から見た、カラブリア地方の山並みの上空に尾を引く紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)。2024年10月14日撮影(Manuel Romano/NurPhoto via Getty Images)

イタリア・レッチェ近郊にあるトーレ・ウルッツォの展望台から見た、カラブリア地方の山並みの上空に尾を引く紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)。2024年10月14日撮影(Manuel Romano/NurPhoto via Getty Images)

今週の夜空の目玉は、何といっても今年最大の満月「ハンターズ・スーパームーン」だ。しかし、もちろん他にも注目すべき天体ショーがいくつかある。中でも、再び姿を現した「紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)」や月と土星のランデブー、月とおうし座のプレアデス星団(すばる)の共演は見逃せない。

10月第3週の天体観測と天文学についてまとめた。

紫金山・アトラス彗星が見ごろ

北半球で、西の空に尾を引く紫金山・アトラス彗星が見ごろを迎える。日没直後の黄昏時(たそがれどき)が観測に最適な時間帯だ。肉眼でも見えるが、双眼鏡を使うとさらにすばらしい眺めが楽しめる

米ネバダ州ラスベガスのレッドロックキャニオン上空に尾を引く紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)。2024年10月13日撮影(Ethan Miller/Getty Images)

米ネバダ州ラスベガスのレッドロックキャニオン上空に尾を引く紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)。2024年10月13日撮影(Ethan Miller/Getty Images)

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10月14日(月)~15日(火):月と土星が接近

日没後の南東の空で、満ちゆく月と土星が接近する。土星の環をはっきり見るには、小型望遠鏡が必要だ。最接近は14日で、アジアとアフリカの一部では月が土星を隠す「土星食」が見られる。

10月17日(木):今年最大の満月「ハンターズ・スーパームーン」

今年は満月が12回ある。その10回目にあたる今月の満月は、地球に最も近い距離で満月となる「今年最大かつ最も明るいスーパームーン」だ。10月の満月は「ハンターズムーン(狩りの月)」の異名も持つ。夕暮れ時の美しい月の出を見逃さないようにしよう。

米ニューヨークの自由の女神像とブルックリンタワーのそばに昇るハンターズムーンの満月。2022年10月9日撮影(Gary Hershorn/Getty Images)

米ニューヨークの自由の女神像とブルックリンタワーのそばに昇るハンターズムーンの満月。2022年10月9日撮影(Gary Hershorn/Getty Images)

10月18日(金):ハンターズムーン

暦の上では月が欠け始めるが、前夜に負けず劣らず美しい大きな月が東の空に昇ってくる。夕暮れの薄明の中、ハンターズムーンとほとんど変わらない丸い月が地平線から顔を出す瞬間をとらえたい。

10月19日(土):月とすばるが共演

東の空を見上げると、おうし座のプレアデス星団(すばる)と欠け始めの明るい月が並んで見える。ギリシャ神話に登場する7人姉妹にちなんで英語で「セブンシスターズ」とも呼ばれるプレアデス星団は、太陽系に最も近い散開星団だ。月との共演は、肉眼でも双眼鏡でも壮観な光景になるだろう。

プレアデス星団を正面から見ると、6つほどの明るい星が小さなひしゃく型に並んでいることがわかる。一方、少し横目で見てみると光る霞のようなものが見えるが、これは約800個の若い青い星の集合体である。プレアデス星団をかたちづくる星々は、地球から約444光年の距離にある。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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