ロシア軍がこの戦争で
よくやっているように、歩兵を戦車などの装甲車両の上に跨乗(こじょう)させて輸送する場合、被害はさらに深刻になるだろう。米陸軍は「ナパームはまた、外部に搭載された弾薬を発火させ、その暴発で誘爆や破片被害を引き起こす可能性もある。こうした誘爆や火災は搭乗兵にとって重大な脅威になり得る」と指摘している。
もっとも、ドラゴンドローンによる戦車に対する攻撃が急に増えるとは思わないほうがいいだろう。ドローンから撒かれるテルミットは命中精度が高いわけではないし、実際、第30機械化旅団も今回、ドラゴンドローンで戦車を仕留めるには事前に動かなくさせておく必要があった。
一方で、この戦争ではドローン操縦士たちの学習が早いのも確かだ。ウクライナ軍のFPV(一人称視点)ドローン操縦士のなかには、敏捷なそのドローンを空中でロシア側のドローンに体当たりさせたり、亀戦車の甲羅のような大きな追加装甲の下に潜り込ませたりできるほど熟達している者もいる。
時間がたつにつれて、ドラゴンドローンの操縦士たちもスキルをさらに上達させるに違いない。ドラゴンドローンが移動中の戦車も焼き始める日はそう遠くないかもしれない。
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forbes.com 原文)