低空を亜音速で飛行する巡航ミサイルは、警戒・迎撃体制が十分整っていれば撃墜するのはそれほど難しくない。ウクライナ軍が巡航ミサイルによる攻撃に先だち、目標周辺のレーダーや対空ミサイルシステムを弾道ミサイルで攻撃することが多いのもそのためだ。ウクライナ軍のATACMSがロシア軍の防空システム、たとえば
S-400などを攻撃したという報告があれば、数時間ないし数日後に巡航ミサイルによる攻撃が続くことが予想される。
ウクライナ陸軍の重量1700kg弱、GPS(全地球測位システム)誘導のATACMSを3日に被弾したネーボ-Mがどこにいたのかは不明だ。ロシア軍はこれまでに、クリミアの海軍基地や航空基地の周辺、東部ドンバス地方の航空基地の周辺にネーボ-Mを配備していたことが知られている。
次に起こることが手がかりになるかもしれない。ウクライナ軍が近々多数の巡航ミサイルを撃ち込む場所は、ロシア軍の貴重なネーボ-Mの1基が攻撃された場所の近くである公算が大きい。
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forbes.com 原文)