欧州

2024.10.02 17:00

北東部ボウチャンシクでロ軍が装甲車20両で反撃、ほぼ壊滅する大失敗 100人ほど戦死か

これらのMT-LBを運用する部隊に配属されている歩兵は、老朽化したMT-LBの中に乗り込んで地雷の爆発に見舞われる危険を冒すか、それとも、その上に乗ってドローンの攻撃にさらされる危険を冒すかという、究極の二者択一を迫られることになる。

補足しておけば、これはロシア軍だけの問題ではない。ウクライナ軍もまた、より新式で重量級の車両の損失を補うために、古いMT-LBを修復して再利用している。

ただ、ウクライナ軍の場合、1000kmにおよぶ戦線で、攻撃している正面よりも防御している正面のほうが多い。ロシア軍はその逆である。防御するウクライナ軍部隊は、MT-LBなどを使わず、塹壕にこもって応戦できる。それに対して、攻撃するロシア軍部隊は、中間地帯を突き抜けてウクライナ側の前線まで到達するために、どこに乗っても死の危険と背中合わせの車両を使わざるを得ない。

戦争の潮目が変わり、ウクライナ側が広範な戦線で攻勢に転じるようになるまで、ウクライナ軍はたいていの場合、ロシア軍部隊が突撃してくるのを待ち構えることができる。ロシア軍の歩兵が、老朽化した装甲車両の上に乗って攻め込んできてはウクライナ軍のドローンの格好の餌食になるという事例は、今後ますます増えるだろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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