映画

2024.09.27 09:30

『パシリム』のデル・トロ監督、生成AIアートを「スクリーンセーバー」と一蹴

もっとも、ハリウッドの誰もがデル・トロに同意しているわけではない。モーションアクターの先駆けで、映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズではゴラムをモーションキャプチャで演じた俳優・監督のアンディ・サーキスは、生成AI技術を喜んで活用している。

直近では、映画『アバター』シリーズなどで有名な巨匠ジェームズ・キャメロン監督が、生成AI企業の英Stability AIの役員に就任することが発表され、映画ファンたちの失望の声がネット上にあふれた。

キャメロンは声明で「これまでのキャリアを通じて、可能性の限界を押し広げる新技術を探し求めてきた。すべては、すばらしい物語を伝えるためだ」と説明。「私は30年以上前にはCGIの最前線にいて、それ以来ずっと最先端を走り続けてきた。今や、生成AIとCGI画像生成の交差点が次の波なのだ」と述べた。

環境保護論者として知られ、AIに関する教訓をテーマにした映画『ターミネーター』の制作者でもあるキャメロンが、シリコンバレーの側に立ったという皮肉を指摘する声もある。

キャメロンの役員就任が発表された後も、デル・トロは変わらず気炎を吐いている。英夕刊紙イブニング・スタンダードが約10年前に亡くなった著名な美術評論家ブライアン・シューウェルの論評を生成AIで復活させようとしているとの報道について、X(旧ツイッター)で「不快だ」と一蹴してのけた
forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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