山の登り方はいくつもあるでしょう。最初に登ろうとした山から隣の山に目標を変更することもあるでしょう。道無き道を進むには、優れたセンサーとハンドル捌きが不可欠です。これは、会議室での頭のよさとは別ものです。
仮説検証サイクルをぐるぐる回すリーンスタートアップは、この実行を助けるモデルです。不慣れでも、ある程度はできるようになりますが、実際には難しい点もあります。
1)繰り返し助言してもなかなか顧客インタビューが進まないなど実行力不足
2)インタビューなどからヒントを感じとることができない
3)得られた材料から戦略的な判断ができない
という、エンジン、センサー+ハンドル捌きが不足した例が多いのが実情です。
言い換えれば、感じる力とエンジン+ステアリングが、これからの人材により一層求められるでしょう。視点を変えると、仕事と強みがミスマッチしている人材が、活躍する場を見つけられる可能性が広がります。逆に、これまで評価が高かった人材をアサインしても、よい結果が得られないことを経営者は理解しておく必要があります。
いずれにせよ、一人で全てを兼ね備えることはまれで、チームとしてこれらを備えるのが現実的でしょう。なので、個人よりもよいチームに投資する方向にスタートアップの世界も進んでいます。こうした変化の時期は、人と組織にとってチャレンジですがチャンスにもしたいところです。