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海外

2024.09.03 09:00

VC大手セコイアが支援、東南アジア最大目指す「コーヒーチェーン」

ティルタナタは、2015年に超高級紅茶チェーンであるルイス&キャロルを立ち上げた。しかし、最初の3カ月はほとんど客が入らず、新型コロナの影響で7店舗のうち4店舗の閉店を余儀なくされた。しかし、彼は諦めずに事業を続けた。

ティルタナタはその後、高校時代の友人のジェームス・プラナントと、店舗拡大がより容易なテイクアウト専門のコーヒーチェーンの立ち上げを話し合った。そして2017年に、彼はプラナントやシンシア・チャエルニッサらと共にコピ・クナンガンの運営会社のブミ・ベルカ・ボガを設立した。同社は、2019年にフォーブスの『30アンダー30』に選出されたプラナントが最高事業開発責任者を務め、チャエルニッサが最高マーケティング責任者を務めている。

ジェイ・Zやセリーナ・ウィリアムズも出資

コピ・クナンガンは、創業から2021年までの間に累計2億3000万ドル(約336億円)以上をセコイアキャピタルのインド及び東南アジア部門であるPeak XV Partnersやジェイ・Zが設立した投資会社のArrive、セリーナ・ウィリアムズが設立したSerena Ventures、シンガポールのGIC、李嘉誠のHorizons Ventures、エドゥアルド・サベリンのB Capitalなどから調達した。そして、2021年12月に実施した直近のラウンドで、東南アジアで初めての食品・飲料分野のユニコーン企業となった。

Peak XV Partnersのマネージング・ディレクターを務めるロヒト・アガルワルは、2019年初頭にティルタナタと初めて面談した際、彼がインドネシアの人々を満足させるコーヒーについて優れた直感を持っていると感じたという。「エドは、コーヒーを4杯持って現れた。スライドの説明からから始めるのではなく、創業者がコーヒーを持参するという、非常に珍しいミーティングだった。彼は、“まずこのコーヒーを飲みましょう”と言ったのだ」とアガルワルは当時を振り返る。

アガルワルは、コピ・クナンガンが2028年までに店舗数を3倍に増やし、IPOを果たせると確信していると語った。

ティルタナタに成功の秘訣を尋ねると、彼は次のように答えた。「大切なのは度胸だと思う。我々は何度も危機に見舞われ、環境に適応する必要があった。それは決して容易なことではなかったが、正しい道を突き進み、忍耐強くやり抜けば、最後には栄光が待っていると思う」

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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