トランプ・メディアの株価は28日の米東部時間午後2時過ぎに19.87ドルをつけ、3月26日に特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じてナスダック市場に上場した際の終値から約66%下落している。
CNBCによると、トランプは同社の59%を保有しており、その価値は約22億ドルでフォーブスは彼の資産の半分以上を占めていると推定している。時価総額が39億4000万ドルのトランプ・メディアの株価は、6月以降にほぼ一貫して下落しており、今月初めには極めて低い収益を報告したことを受けて急落した。
トゥルース・ソーシャルを所有するトランプ・メディアは、3月26日にSPACのデジタル・ワールド・アクイジション・コープ(DAWC)との合併によって上場し、初日の終値は79.38ドルをつけていた。2021年に初めて発表されたこの合併は、長らく延期され、DAWCの株価は昨年の多くの期間に20ドルを下回っていた。
投資家は、トランプ・メディアをきわめて不安定な「ミーム株」と見なしており、同社の株価は、トランプが11月の大統領選に勝つ可能性などに応じて大きく変動している。
同社は直近では12日に大きく株価を下落させたが、この下落は同社が期待外れの四半期決算を発表したことに加えて、トランプがX(旧ツイッター)に数年ぶりに復帰したタイミングで発生した。トランプは約3年半の間、Xから離れていた。イーロン・マスクが所有するXは、トランプが同サービスから排除された後に設立したトゥルース・ソーシャルの競合と見なされている。
フォーブスは、トランプの保有資産を28日午後2時の時点で42億ドル(約6070億円)と推定し、彼を世界で808番目に裕福な人物としている。彼の資産にはトランプ・メディアの株式の他に、不動産やその他の資産も含まれる。
今後注目すべきは、トランプがトランプ・メディアの持ち株の一部を売却するかどうかだ。彼は売却の意向を示していないが、彼の株式の売却を禁止する6カ月のロックアップ期間は、9月25日に終了する。
(forbes.com 原文)