納豆パックが黒くなったエコなワケ

プレスリリースより

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大豆製品メーカーの老舗、太子食品は、納豆製品の一部の容器を白から黒に変更する。なぜ黒なのか。それは、納豆ならではの事情と環境に配慮した工夫の結果だ。

太子食品は9月2日より、「北の大豆納豆」シリーズ3種類に「黒色エコ容器」を採用する。納豆パックの容器には、食品トレーやカップ麺の容器と同じ、発泡スチレンシート製の容器がよく使われている。ポリスチレン樹脂を約10倍に発泡させるため、つまり本体の90パーセントが空気であるため、少ない材料で多く作ることができ、リサイクルも可能という長所がある。

太子食品は、できるだけ添加物を使わない「自然なものづくり」を信条とし、その一環として容器製造時の端材から作った再生プラスチックを配合するという環境対策を講じてきた。だが、再生プラスチックの量を増やしたくても、卓に上る食品の容器は白が当たり前という「根強い環境」のために白い容器を作らざるを得ず、そのためには使える再生プラスチックは白いものに限定されるという問題があった。

しかも、納豆は粘りがあるため洗浄が難しく悪臭を発することもあり、納豆容器は「回収、再利用が現状では困難」とされ廃棄せざるを得ない。せっかくの白い容器は再利用できないのだ。そうした事情から、環境負荷が少ない納豆容器の製造には制約が多かった。

そこで太子食品は、思い切って納豆の容器を黒にした。そうすることで、白以外の再生プラスチック(食品用の雑食ペレット)が使えるようになる。黒色エコ容器の材料は、50パーセント以上が雑食ペレットだ。考え方を少し変えるだけで、バージンプラスチックの使用量を大きく削減できたというわけだ。今後は、別の商品へも黒色エコ容器を展開していくとのこと。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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