過去の仕事の大量消滅は、必然的に急成長の舞台を整えることになるだろう。将来振り返った時には、現在がとても原始的なものに思えるようになる筈だ。なぜ、そう確信できるのか? それは非常に単純だ。人間の間で仕事を分担すると、専門化によって生産性が飛躍的に向上するように、高度化する機械との仕事の分担は、これまで想像もつかなかった方法で私たちの生産性とスキルを向上させるからだ。
自動化された生産と思考によってもたらされる多くの恩恵の1つは、驚くべき豊かさであり、そこから、これまで仕事になり得なかったあらゆる種類の仕事が生まれてくるだろう。私たちはすでに、YouTubeに毎晩の睡眠の儀式をアップロードしたり、ゲームのスキルを披露したりすることで高収入を得ている人々、さらには「ソロリティコンサルタント」(米国の大学の女子学生社交団体の運営と発展を支援する専門アドバイザー)という職業の高収入化など、その兆候を目の当たりにしている。将来の仕事は、情熱の表現そのものになるだろう。
つまり、どんな大学の専攻も、どんな野心も、市場での実用的な用途がなくなることはないということだ。偉大なジョン・ラセターの母親について言えば、彼女は時代を大きく先取りしていたと適切に評価されるだろう。彼女は、私たち全員が近い将来受け入れることになるものを先んじて受け入れていたのだ(この「全員」には、「今どきの若者は」つまらない仕事への道を歩んでいるという誤った見方をする年配の人々も含まれる)。
(forbes.com 原文)