「便利で安全」なマイナンバーカードを普及させる
2023年には、健康保険証や公金受取口座などの情報のうちの一部が、本人のマイナンバーに正しくひも付けられていないケースが確認された。このトラブルを踏まえて、昨年6月にはデジタル大臣を本部長として、デジタル庁が関係府省と連携して政府全体で総点検と再発防止を徹底するための「マイナンバー情報総点検本部」を設置した。
河野大臣は「マイナンバーカードについては、今後改善すべき所は徹底的に直す」と断言するが、一方では「ゼロリスクはない」という認識を念頭に持ちながら、発展的にサービスの改善を目指すことの重要性を説く。

2021年にデジタル庁が設立されてから、DXの成果は日々の生活の中にも勢いよく浸透している。その一例にVisit Japan Webがある。
「Visit Japan Webとは、海外に渡航した日本人がウェブから入国に関するさまざまな手続を事前に登録して、スムーズな入国に役立てられるサービスです。デジタル庁が開発を手がけて、国土交通省、財務省、出入国在留管理庁、あるいは全国の空港と連携しながら利便性の向上を目指して細かな微調整を行ってきました。サービスの開始当初は使いづらさを指摘する多くのご意見を賜りました。現在では海外から入国される方のほか、日本に帰国される方から好評価をいただいています」
私は海外出張に出かけることも多いが、たしかに「Visit Japan Web」のサービスが使いやすくなっている。