著名心理学者が語る日記の利点
スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガルは、著書『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(邦訳:大和書房)のなかでこう書いている。「(指針に沿った日記は)人を愛情深くし、結びつきを強め、他者への共感を高める。(日記は)痛みに耐える力をつけ、自制心を高め、ストレスの多い体験の後に生じる無益な反芻を減らしてくれる」そうしたことは、私生活の面で役に立つのだろうか? 仕事の面では? 日記が日々のルーチンの一部になったら、人生の体験はどう変わるのだろうか?
多くの場合、職場は私たちの感情を不安定にする。不確かで、居心地も悪いかもしれない。だが、よいニュースもある。不確かさと心地悪さは、かならずしもセットではない。心理学者のデイビッド・K・シャーマンとジェフリー・L・コーエンが『Psychology of Self-Defense: Self-Affirmation Theory(自己防衛の心理学:自己肯定理論)』と題した論文で述べているところによれば、日記を書くことは自己肯定感を高める助けになるという。
日記をつければ、パワフルな(そして他から決めつけられない)自己表現を通じて、自分の世界を体験するチャンスが得られる。自分の感情を文章に変えて、それを目にすることは、その感情を理解し、存在を認め、自分の感じ方を受け入れる最初の一歩になる。
変化は周囲のいたるところにあり、ストレスは人生の現実の一つだ。そして職場は時々あなたの気分を落ちこませる。ひとりになる時間をとって、気持ちを落ちつかせ、お金をかけずに簡単に人生展望を明るくする方法に注力してみてはいかがだろうか?
(forbes.com 原文)