ネトフリで「ドキュメンタリー番組」の人気が急増中、ランキングの半数独占

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ネットフリックスのドキュメンタリー番組が好調だ。同プラットフォームで先週最も視聴された番組トップ10のうちの5つを、実話を題材にしたオリジナル番組が占めていた。

ネットフリックスが毎週発表するグローバルTOP10の最新ランキングの2位には、7月3日から配信が始まった『1000人の子供を持つ男』が入っている。この作品は、複数の精子バンクや個人の精子提供を通じて、世界中で何百人もの子供の父親になった精子提供者の男性をテーマにしたもので、1日から7日までの集計期間中に660万回の視聴回数を記録した。

この番組で描かれたジョナサン・ジェイコブ・マイヤーは、彼が精子を提供して生まれた子供の数が、番組タイトルが示唆する1000人ではなく、実際には550人だと主張し、名誉毀損訴訟を準備していると報じられている。

ランキングの3位には、悪意に満ちたルームメイトのエピソードを毎回紹介する『史上最悪のルームメイト』のシーズン2が入り、視聴回数は540万回だった。この番組の2022年に公開されたシーズン1も、170万回の視聴回数を記録して10位に入っていた。

ネットフリックスは、今月末に開催されるパリ五輪に先駆け、7人のアスリートがオリンピック出場を目指す様子を追った6話構成のシリーズ『スプリント:人類最速と呼ばれるために』を公開した。この番組は240万回視聴されてランキングの6位に入っている。

7位にはNFLのダラス・カウボーイズのチアリーダーたちのオーディションや過酷なトレーニングの模様に迫ったドキュメンタリーの『アメリカズ・スウィートハート』が入った。この番組は、6月20日の公開から3週連続でトップ10に入り、累計視聴回数は830万回に達している。

今年に入ってから最も視聴されたドキュメンタリー番組は、1月の公開から5週連続でトップ10入りした『アメリカン・ナイトメア』だ。この番組は、2015年に発生した誘拐事件を題材にしたもので、就寝中のカップルが何者かに襲われ、女性が拉致された事件の顛末を描いている。この事件は、ベストセラー小説であり映画化もされた『ゴーン・ガール』との共通点が多かったことでも注目を集めていた。

また、アーカンソー州の刑務所で数十人の受刑者にほぼ完全な自由を与えるという実験を描いた『アンロックド:獄中の大実験』も4週間連続でトップ10入りを果たした。今年の人気のドキュメンタリー作品としては他に『ダンスは悪魔のために:Tik Tokカルト7Mの実態』や『ザ・プログラム:詐欺とカルトと強制収容』などが挙げられる。

ネットフリックスでは、今後も新たなドキュメンタリー作品の公開が控えている。東京オリンピックの体操女子団体を途中で棄権し、世界中を驚かせたシモーネ・バイルズがオリンピックに復帰するまでの物語を描いた『シモーネ・バイルズ 限りなき高みへ』は、7月17日に公開される。また、世界一高いビルの屋上にルールを無視して登るカップルの、命知らずの挑戦を描いた『スカイウォーカーズ:ある愛の物語』は7月19日に公開予定だ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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