このほど共有された動画には、ウクライナ国防省情報総局(HUR)の要員が国産のアエロプラクトA-22軽量スポーツ機に搭乗し、偵察ドローンを破壊する訓練を行っているとされる様子が映っている。2人乗りのA-22の左側座席に射撃手が座り、標的のドローンをアサルトライフル(突撃銃)で撃ち落としている。
⚡️Fighters of the Main Directorate of Intelligence of the Ministry of Defense of 🇺🇦Ukraine conduct training on the destruction of reconnaissance UAVs with the involvement of the A-22 "Foxbat" light-engine aircraft pic.twitter.com/Lmufs03Jl0
— 🪖Military news (@front_ukrainian) July 7, 2024
このやり方は監視ドローンの迎撃方法として有効であり、おそらく最も重要な点はコストがあまりかからないことだろう。ウクライナ軍には、たとえば1機10万ドル(約1600万円)程度で重量14kgのロシア軍のオルラン10偵察ドローンを撃墜するのに、1発数百万ドルもする数千kgの最も大型で高性能な防空ミサイルを使う余裕はない。Yak-52やA-22の1時間あたりの運用コストは数百ドル程度だろうし、アサルトライフルやショットガンの銃弾数発はただのようなものだ。
情報総局が対ドローン任務でA-22に目をつけたのは驚くにあたらない。
A-22は、中産階級のアマチュアパイロットが趣味で地元の空港上空周辺を飛ぶために買うような機体だ。米国でA-22を取り扱うレイナー・エアクラフト社はウェブサイトで「扱いやすく、すばらしい短距離性能を誇り、95ノット(時速約176km)以上で巡航でき、荷物も(合法的に)十分積める、丈夫な飛行機をお探しの方は、ぴったりの場所にいらっしゃいました」と謳い、価格が9万ドル(約1450万円)足らずという点も強調している。