新たなグループに属する、「土」「水」「風」と縁を持つ鳥たち
南米に生息するツメバケイ(学名:Opisthocomus hoazin)は、陸上の生息環境との強いつながりにおいて、他に抜きん出た特徴を持つ鳥だ。植物が繁茂した川岸や、密生したマングローブ林で見かけられることが多い。ツメバケイの一風変わった生態として、もっぱら木の葉を好む食性がある。これは、鳥類の中でもまれな特性だ。同じElementavesに属しながら、ツメバケイと対照的な生態を持つのがペンギンの仲間で、水中生活に適応した鳥類の典型を示している。見事な流線型を描く体と、ずんぐりとした、飛行に適さない翼を持つペンギンは、泳ぎに適した動物の典型であり、海の中を縦横無尽に泳ぐことができる。ペンギンは、その一生の大部分を冷たい水の中で過ごし、深く潜っては、魚やその他の海棲生物を捕まえる。
一方、ハチドリは、Elementavesに属する鳥の中でも飛翔のエキスパートで、空中でとてつもない敏捷性を披露する。ホバリング、後ろに飛ぶ、さらには入り組んだ空中のルートを巧みに進む能力を持ち、これにより、エサである花の蜜に、的確にたどり着くことができる。これは、その飛行能力の高さを存分に示す生態だ。
Elementavesという新たな系統の発見は、鳥類の分類学に新たな一章を加えるものだ。ハチドリやアホウドリ、ペリカン、さらには謎めいたジャノメドリやツメバケイなど、多種多様な鳥の種類がこのグループに含まれることは、既存の説に鋭く挑むかたちになっている。
(forbes.com 原文)