スクール(school)とショール(shoal)はいずれも魚群を意味する専門用語だ。スクール(school)が高度に同期され組織的に、しばしば同じ方向に近接して泳ぐグループを指すのに対し、ショールはより同期が弱いグループで、社会的利益のための集団行動はするが、必ずしも調和して移動しない。
警戒レベルの強化から採餌する機会の増加まで、スクーリング(スクールによる行動)とショーリング(ショールによる行動)は、水中世界に不可欠な生き残り戦術だ。なぜ魚たちが群れをなすのかを見事に表現した5枚の写真を以下に紹介する。
1. シンクロナイズドスイミングにはステルス効果がある

ここで鍵となる要因は、同期した動き、特に尾びれを振るタイミングだ。スクールをなす魚たちが同期して動くとき、特に尾びれを同期させたときに、彼らは周囲の水の乱され方を制御することが可能になり、全体として生み出す雑音を減少させられる。これは同期して動き、個々の魚が生み出す音波を打消しあるいは減衰させることで、群れ全体の存在をより静かにすることができるためだ。
2. 大きな集団は捕食者に脅威を感じさせる

さらに、スクールの集団行動と協調によって、個体の集合ではなくより大きな団結したまとまりのように見せることができる。これによってスクールは捕食者にとって、1匹の魚よりもずっと大きく脅威を感じる標的に見える。その結果、捕食者は、よくまとまっていて威圧的な集団を攻撃するリスクを避け、より捕まえやすい単独行動する標的を選ぶかもしれない。この防御機構によってスクールに属した個体の生存率は高まる。