その後、オキシデンタルの株価はしばしば乱高下し、2020年には一時10ドルを割り込んだが、その波乱の3年間を経た2022年、バークシャーはオキシデンタルの持分を50%まで増やすことができる認可を米規制当局から得た。
しかし、バフェットの目的はオキシデンタルの経営権を握ることではない。彼はCNBCの取材に対し、オキシデンタルは 「正しい方法で」経営されていると語ったこともある。
見通しは依然厳しい
しかし、そうした関係の強化を見たマーケットの雑多な反応とは裏腹に、オキシデンタルの見通しは依然としてかなり厳しい。世界の石油需要の行方は不透明であり、北海ブレント原油先物はこのところ1バレル75〜90ドルの範囲で推移している。国際エネルギー機関(IEA)と石油輸出国機構(OPEC)は、2024年の石油需要の伸びについて大きく異なる見通しを示し、それぞれ日量110万バレル、日量220万バレルとしている。
米国のエネルギー企業の間では統合の波が押し寄せているが、オキシデンタルが計画するシェールオイル・ガス生産会社のクラウンロックに対する買収手続きは遅々として進んでいない。同社は8月までには買収を完了させたい考えだ。
市場の注目は、米国時間7月30日に行われるオキシデンタルの決算発表に集まるだろう。しかし、投資の神様と呼ばれるバフェットによる後押しが、同社に明るい見通しをもたらす魔法の杖だという訳ではないことには注意が必要だ。
(forbes.com原文)