人工知能(AI)ブームの恩恵を受ける台湾のTSMCの株価は6月19日の台北市場で4%以上急騰し、香港市場に上場する中国の半導体ファウンドリー大手の華虹半導体(フアホン・セミコンダクター)や、中芯国際集成電路製造(SMIC)の株価もそれぞれ0.4%と1%上昇した。
韓国のサムスン電子とSKハイニックスの株価も19日の市場で一時3%高と7%高を記録したが、午後から夕方にかけて値を下げ、終値はそれぞれ1.75%高と0.43%安となった。
一方、米国時間18日に9%近く上昇したARMホールディングスと4%上昇したマイクロン・テクノロジーは、時間外でそれぞれ0.34%と0.81%の上昇にとどまり、18日に1%以上値を下げたインテルはほぼ動きがなかった。
台北市場に上場する富士康科技集団(フォックスコン)の株価も、エヌビディアの上昇を受けて19日に2%以上上昇した。台湾のハイテク大手の同社は、エヌビディアとの提携でAI向けのデータセンターを構築し、ロボット工学プラットフォームや電気自動車(EV)、大規模言語モデル(LLM)など、さまざまなAIアプリケーションの開発を進めている。
AIブームは、エヌビディアを時価総額で世界トップに押し上げただけでなく、1993年に同社を共同創業したCEOのジェンスン・フアンの資産を天文学的に増加させた。フォーブスは、フアンの資産が18日だけで40億ドル(約6320億円)増加し、1187億ドル(約18兆8000億円)に達したと試算している。彼は現在、世界で11番目に裕福な人物であり、フォーブスの世界長者番付のトップ10入りまであと約120億ドル(約1兆8000億円)に迫っている。
(forbes.com 原文)