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2024.06.17 10:00

アップル株の「上昇はもう終わり」、アナリストの予測理由

Tada Images / Shutterstock.com

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アップルの投資家は、同社の生成AI関連の発表を歓迎しているが、ウォール街のアナリストは、アップル株に今後の大きな上昇が見込めないと予測している。

アップル株は先週、212.49ドルで取引を終え、過去10年間で2番目に高い週あたりの上昇率を記録した。しかし、アナリストのコンセンサス予想では、アップルの株価にはあまり上昇余地がないという見方が強い。

ファクトセットが追跡している48人のアナリストの平均目標株価は204.89ドルで、14日の株価を約4ぱー 下回っている。また、新たに更新された9つの目標株価の平均はさらに低い201.56ドルで、5%の下落を示唆している。

ウォール街の最も強気なアナリストですら、アップル株の大幅な上昇は予測していない。ゴールドマン・サックスとバンク・オブ・アメリカのアナリストは、アップル株の目標価格をそれぞれ238ドルと230ドルに設定し、今後の伸びを12%と8%と見込んでいる。

この数字は、S&P500の過去10年間の年率リターンの平均が13%で、同期間のアップルの年率リターンが26%だったことを考慮すると、かなり見劣りするものだ。

アップルの株価への最も顕著な懸念材料となっているのは、収益の伸びの停滞だ。同社の今年の売上成長率は、わずか1%に留まる見通しで、売上高は2022年度の過去最高の3940億ドル(約62兆円)から2%減少すると見られている。

2023年度のアップルの売上高の3830億ドルと利益の970億ドルは、マイクロソフトの売上高(2120億ドル)と利益(730億ドル)を上回ったが、コンセンサス予測では、マイクロソフトは2026年に利益で、2028年には売上高でアップルを上回ると予想されている。

また、アナリストは2028年までにエヌビディアの純利益がアップルを上回ると予測しているが、これは2年前のエヌビディアの純利益がアップルの20分の1程度であったことを考えると驚異的なことだ。

エヌビディアの株価は驚異的な上昇を見せ、時価総額でアップルを上回ったが、このことがアップルの株価に単独で影響を与えることはないはずだ。しかし、マイクロソフト株とエヌビディア株のリターンがアップル株を上回る状況が続けば、上場投資信託(ETF)が保有銘柄を調整し、「アップルの株価にさらなる下落圧力がかかる可能性がある」と、LPLフィナンシャルのストラテジストのジョージ・スミスは先日、顧客向けのメモで警告した。

投資家がエヌビディア株を買い続けるためには、そのための資金を用意する必要があり、その結果、アップル株の売却を迫られる可能性がある。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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