働き方

2024.06.10 14:00

出社義務付けは「辞めさせるのが目的」のケースも 米調査で明らかに

グランサムによるとBambooHRでは、オフィス勤務とハイブリッドワークを管理方法が異なる「連邦」と「州」のように考えているという。「連邦=会社全体」では同僚とのつながりを感じることなどを重視し、「州=チームレベル」ではグループのニーズによって働き方が異なるとグランサムは言う。経験の浅い社員が多い営業チームはほぼ出社する必要があるが、リモート採用された社員はそのまま在宅勤務ができる。技術職のチームは週に2日ほど出社して共同作業をし、残りは自宅で仕事をする。

「管理するのは大変だが、大雑把な戦略よりもずっと理にかなっていると思う」とグランサムは話す。「当社では十把一絡げの手法はとらない。なぜ突然オフィスに戻らなければならないのか」

今回の調査結果は、大企業が従業員に出社を強く求め、時には転勤を余儀なくされるケースも出てきている中で発表された。ウォルマートは先月、事務部門で「数百人」を削減すると発表。同時にリモートワークの従業員の大半に、アーカンソー州にある本社か、サンフランシスコやニューヨークのオフィスでの勤務を求めることを明らかにした。AT&Tは昨年、オフィスを縮小し、管理職には週3日の出社を義務付けると発表した。この措置により対象者の15%が引っ越しか退職を迫られると米ブルームバーグ通信は報じた。

リモートワークの方針と慣行に関して四半期ごとに報告書を出しているFlex Index(フレックス・インデックス)の最新データによると、企業の約37%が何らかの形で出社を義務付け、いくらかリモートワークを認める「構造化されたハイブリッド勤務」方針をとっており、31%が完全出社を義務付けている。残り32%は完全なリモートワークを導入しているか、出社については従業員の判断に任せている。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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