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2024.06.08 12:00

「チャットボット」と「AIアシスタント」の違いは? 混同されがちなAI用語解説

AIアシスタントなら、音声によるカスタマーサービスで顧客対応を改善したり、込み入った問い合わせを処理したり、相手に合った商品を勧めたりできるかもしれない。決まった手順で行うタスクの自動化や、スケジュールの管理、データのインサイトや分析にもとづいた意思決定の支援なども可能なので、事業の効率化を図ることができる。

AIアシスタントは、チャットボットとは異なり、幅広いデータソースを活用して追加のインサイトや文脈を提供し、知的なやりとりができる。過去のやりとりを記憶し、それに応じて対応することも可能だ。

3. AIエージェント

AIエージェントは、複雑な意思決定を行ったり、環境から学習したりできる、高度な自律型システムだ。先進的な生成AIアルゴリズムと、リアルタイムによるデータ処理を組み合わせ、それを活用しながらタスクを実行するので、人間の介入は最低限で済む。AIエージェントはバックグラウンドでも機能するため、イベントの発生に備えたり、タスク完了まで待機したりすることも可能だ。

AIエージェントの概念はまだ比較的新しく、現在も進化中だ。前述のAIアシスタントに、長期記憶や、リアルタイムでのデータアクセス、多様なツールセットを搭載し、高度化させたものと言える。

AIエージェントは、高性能な言語モデルを活用して、特定のタスクについて推論・観察・対応する。人間に代わって、反復的タスクや、ナレッジベースのデータ抽出を担える可能性を秘めている。

AIアシスタントとAIエージェントの決定的な違いは、学習能力と自律的な実行能力にある。AIアシスタントは通常、人間の関与を必要とする。一方、優れた設計のAIエージェントは、自力でタスクを実行し、人間の介入は最低限で済む。

LLMの性能が向上すれば、それに伴ってAIエージェントの性能も向上する。実証された自動化と統合テクニックを、LLMの推論能力と組み合わせることで、AIエージェントは驚くような新たな能力を獲得する可能性がある。

チャットボット、AIアシスタント、AIエージェントの違いを理解することは、それぞれの強みを生かしてビジネスを成長させ、効率性を向上させていく上で重要となる。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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