「第1に、マーケティングチームは、画像編集に関して繰り返し行われるタスクを(AIによって)自動化できるはずだ。その例としては、背景要素の除去、背景の差し替え、オブジェクトの除去、新たなオブジェクトの追加あるいは挿入、明るさの調整、画像の拡張(背景や縦横比の拡大)などが挙げられる。画像を編集して高品質な最終制作物を生み出すのは時間がかかる作業で、高いスキルを持つデザイナーも必要になる。生成AIを使えば、こうした制作プロセスにかかる貴重な時間を節約することができる」
「第2に、生成AIは、ラピッドプロトタイピングによって、大幅な時間の節約を実現する。クリエイティブチームが作成したコンセプト画を目にすると、他の色や背景を当てはめたらどうなるか、試してみたくなることも多いだろう。例えば、新しいパッケージのデザインを検討している場合なら、テキストから画像を生成するAIツールを使って、複数のカラースキームやタイポグラフィーや画像を使い、さまざまな見た目のモックアップを作成して、そこから選ぶことが可能になる。異なるアイデアの評価や改良を、より容易かつ迅速に行うことができるはずだ」
「最後に、マーケティングチームが初期のアイデアやコンセプトを持っている場合は、テキストから画像を生成するAIツールが、多様な画像を創り出し、創造性の火付け役として大きな役割を果たしてくれるだろう。例えば、環境に優しい新パッケージに焦点を当てたキャンペーンを行うケースでは、AIツールに対して、サステナビリティや環境への配慮といったメッセージを伝える画像を生成するよう命じることで、ブレーンストーミングを始めることができる。こうして生成されたビジュアルは、議論のたたき台に最適で、アイデア出しのプロセスを加速してくれるはずだ」
こうしたツールを利用している会社の例について尋ねたところ、クリシュナマーシーは、トップクラスのグローバルブランドを顧客に抱える広告制作会社オーウェン・ジョーンズの例を挙げた。同社は、テキストから画像を生成するAIツールを初期段階のアイデア出しに導入し、成果を挙げている。これにより、ラフ案をほんの数秒で作成可能になり、思いついたアイデアの可否を即座に見極められるようになったという。
(forbes.com 原文)