「第2のトランプ」として注目を集め、1月に選挙戦から撤退した38歳のラマスワミは、トランプが大統領に返り咲いた場合の副大統領候補と目されている。その彼は、3月以降にバズフィードの株式約272万株を約390万ドル(約6億1000万円)で購入していたことが米証券取引委員会(SEC)への提出書類で判明した。
これを受け、バズフィードの株価は22日午後12時20分現在で前日比25%上昇した(訳注:同日の終値は前日比20.4%高の3.01ドル)。ラマスワミは、提出書類の中でバズフィードを「割安で魅力的な投資機会だ」と説明し、経営戦略の転換に向けて、取締役会や経営陣と話し合いを求めていくと述べている。
ファクトセットによると、彼は現在、コムキャスト、NEAマネジメント、ハースト・コミュニケーションズに次ぐバズフィードの第4位の大株主となっている。
フォーブスのコメント要請に対し、ラマスワミは「続報をお楽しみに」と回答した。
バズフィードの時価総額は、2021年の新規株式公開(IPO)直後に10億ドル(約1567億円)を超えていたが、現在は約1億1000万ドル(約172億円)にまで減少している。
バズフィードは2021年の上場以来、苦戦している。今月初めに発表された最新の決算では、同社は第1四半期の収益が前年同期比で18%減、広告収入が22%減、コンテンツ収入が19%減、Eコマースとその他の収入が19%減だったと発表した。
また、同社は昨年4月、「ソーシャルメディア向けのニュース」というビジネスモデルの維持が難しくなったと述べてピューリッツァー賞を受賞したバズフィード・ニュースの閉鎖を発表した。
ラマスワミは、1月に選挙戦から撤退して以降、トランプが政権に返り咲いた場合の副大統領候補の筆頭として認識されている。起業家でバイオテクノロジーや医薬品分野の投資家でもある彼は、SECへの提出書類に自身が「アンチ・ウォーク(Anti-Woke)」インデックスファンドのプロバイダーを設立したとも記載している。
ラマスワミは、2021年に上場したロイバント・サイエンシズという医薬品開発会社への投資が成功し、資産を大きく増加させた。
(forbes.com 原文)