この研究は、30歳以上の米国人2万3000人以上を対象にした『米国全国健康・栄養調査』で得られたデータを分析したものだ。同調査は、24時間思い出し法(調査日前日の食事内容を聞き取る調査手法)を用いて、10年間にわたって実施された。
研究論文によると、米国人が間食を通じて摂取するカロリーは1日平均400~500キロカロリーで、これは成人の平均カロリー必要量の約4分の1に相当する。その上、口にした間食の大半には、健康に良い成分がほとんど含まれていなかった。最も一般的な間食は、炭水化物や脂肪分が多く含まれている食品や、甘いお菓子、アルコール飲料だった。
間食は、バランスの取れた食生活の一部にもなり得るが、間食の取りすぎは公衆衛生にとって深刻な脅威となりかねない。前述の研究でも示されているように、一般的な間食は、糖分や不健康な脂肪分を多く含んでおり、全般的な栄養状態にはほとんどプラスにならない。こうしたタイプのカロリーをずっと摂取していると、体重が増加する可能性がある。間食問題は、ほぼ間違いなく、米国における肥満蔓延の一因なのだ。
米国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所のデータによると、米国では成人5人中2人以上が肥満だ。世界全体では10億人以上が肥満とされている。私たちの社会がこうした肥満問題に積極的に取り組み、栄養や食生活、運動についての知識をより効果的に広めない限り、肥満者数は増え続けるだろう。
米国では、糖分の多い間食が定番だが、それに代わって、果物や野菜といった、より健康的な食品を間食とすべきだ。