欧州

2024.05.02 10:00

疲弊したウクライナ軍第47旅団が死闘、ロシア軍の進撃抑える 米は補充急送

安井克至
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それには供与国の米国も協力する意向だ。米軍のクリストファー・グレイディ統合参謀本部副議長(海軍大将)はAP通信に、「ウクライナ側のパートナーや現地のその他のパートナーと協力して、(M1を)どのように使えるか考え出せるようにする」と語っている。

米国はまた、重量33tのM2を運用し、第47旅団で最も過酷な戦闘の大半を担っている強襲大隊の再建も支援する。

米議会のロシアに好都合な一部共和党議員による半年にわたる妨害のあと、米国が先週ようやく再開した対ウクライナ支援の第1弾には、M2が含まれていた。数両は公表されていないが、おそらく数十両だろう。ウクライナ軍でM2を使用しているのは第47旅団だけだ。

第47旅団は新たな指揮官のもとで指揮・統率問題を解決できるかもしれない。また、新たな戦術を考案できれば、M1を被害を抑えながら運用できるだろう。そして新たなM2が届けば、強襲大隊の車両の損失を補充できると考えられる。

だが、第47旅団がいま本当に必要としているものは、戦闘からしばし離れて休むことなのだ。

ドネツク戦術集団はオチェレティネ方面の新たな防御線を強化するために、新たな部隊を投入するとも伝えられる。そうなれば第47旅団はようやく休息をとれるかもしれない。

少なくとも短期間、あるいは次の緊急事態が起こるまでは。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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