AI

2024.03.04 09:00

「生成AIの収益化」に悩む中国の検索大手バイドゥの苦境と光明

ロビン・リー(李彦宏)Photo by VCG/VCG via Getty Images

リーはまた、アーニーがもたらす収益が2024年に「数十億元」にまで拡大すると述べ、今後もAI分野の投資を継続させていくことを改めて表明した。しかし、彼の計画は、AI分野に大きな期待を寄せる投資家たちを十分満足させられていない。

AIがクラウド事業を後押しする可能性

バイドゥがAI分野の競合と考えているOpenAIの売上高は、2023年に20億ドルに達し、投資家による評価額が800億ドルに達したと報じられている。それに比べ、バイドゥの現在の時価総額は360億ドルだ。
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しかし、一部のアナリストは、投資家がバイドゥを見捨てるのはまだ早いと述べている。28日の電話会談でリーCEOはまた、同社が多様な生成AIプロダクトの導入によって、コアビジネスの検索プラットフォームの刷新に取り組んでいると述べた。この変更は、バイドゥのユーザー体験を向上させ、人々がバイドゥのアプリでより多くの時間を費やすことにつながる可能性がある。

さらにいうと、バイドゥのAIへの注力は、第4四半期の非オンラインマーケティング事業の売上を9%増の12億ドルに引き上げた主な要因であるクラウド事業の好調を後押しする可能性がある。中国のクラウド分野では、アリババを含む競合各社が価格の引き下げで顧客を獲得しているが、バイドゥはエンタープライズ向けのAIベースの分析ツールの提供を拡大することで、競争に勝てるかもしれない。

「バイドゥが、2024年に2桁の成長を回復する可能性は残されている。同社の最大のチャンスは、まだアーニーにある」とEverbrightのウンは語った。
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forbes.com 原文

編集=上田裕資

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