理想汽車はまた、充電ステーションの増加とバッテリー技術の進歩が、顧客の航続距離に対する不安を軽減していくと考えている。同社は以前、2025年末までに3000カ所の充電ステーションを建設する計画だと述べたが、現状で中国全土に330カ所の充電ステーションを設置している。
最大手BYDは値引き戦略を開始
香港を拠点とするCMBインターナショナルのシ・ジは27日付のリサーチノートで「理想汽車の経営陣は、2024年度の売上目標を達成するための明確な道筋を示しており、コストや拡大計画に関してもかなり自制している」と述べている。しかし、86Researchのワンは、より慎重な見方を示しており、理想汽車が熾烈な競争の中でさらなる値下げを余儀なくされた場合、20%以上のマージンを維持できるかどうかを疑問視している。1月に販売台数でテスラを抜いて世界最大のEV企業となったBYD(比亜迪)は、今月に入り人気のセダン「Qin Plus」の価格を1400ドル引き下げた。同社は、成長が鈍化している中国のEV市場で支持を拡大するため、値引き戦略に打って出た。中国汽車工業協会は、2024年の中国でのEV(新エネルギー車)の販売台数を前年比25%増の1100万台と予想しているが、伸び率は2023年の36%増や2022年の90%増を下回ると見込んでいる。
「私の見方では、EV市場は楽観的になりすぎているようだ」と86Researchのワンは述べている。「価格競争は、BYDが始めたばかりだが、理想汽車を含むEVメーカーは、収益性と販売台数のバランスをどうとるかを考え直す必要がある」と彼は指摘した。
(forbes.com 原文)