米ナスダックと香港市場に二重上場する理想汽車の株価は、26日の2023年第4四半期(10~12月)の決算発表を受けてナスダックで約19%上昇した後、27日の香港市場で26%も急騰した。フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・ランキングによると、同社のCEOのリーは米国時間の26日に世界で最も資産を増やした5人のうちの1人となった。
現在42歳のリーは、値下げが理想汽車の収益を脅かしていないことを証明しようとしている。同社は、ファーウェイの支援を受けた問界汽車(AITO)のようなライバルに対抗するため、昨年8月から4万2000ドル以上で販売されていた航続距離が長い車両に少なくとも約2000ドルの値引きを提供している。
理想汽車のハイブリッド車はEREV(エクステンデッド・レンジEV)と呼ばれるシステムを採用し、バッテリーと内燃エンジンの双方から電力を供給することで最大1100kmの航続距離を実現した。また、車内スペースが広く、長期の旅行のための小型冷蔵庫を搭載している点をアピールしている。
理想汽車の3車種の第4四半期の売上高は、前年同期比2倍以上の59億ドルに達した。純利益は前年同期比2068%増の8億1000万ドルで、車両の粗利益率は23.5%に達し、同時期のテスラの17.6%を上回った。上海を拠点とする調査会社86Researchのワン・ハンヤンは、投資家は現在、理想汽車の利益見通しに対する自信を深めていると語る。