仏LVMH会長が再び世界一の富豪に、米実業家イーロン・マスクを抜き

仏高級ブランドグループ、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンのベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO)。2023年10月2日撮影(Getty Images)

仏高級ブランドグループ、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンのベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO)は26日、米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスクCEOを抜き、世界一の富豪に返り咲いた。

フォーブスのリアルタイムの億万長者番付によると、アルノーとその一族の純資産はこの日、236億ドル(約3兆4900億円)増の2078億ドル(約30兆7500億円)に達し、マスクの資産2045億ドル(約30兆2600億円)を抜いた。

テスラ株は同日の株式市場で13%下落。マスクは180億ドル(約2兆6600億円)超の純資産を失った。これとは対照的に、LVMHの株価は好調な売上を受け、同日午前11時現在で13%以上上昇し、急騰している。LVMHの時価総額は同日、3888億ドル(約57兆5100億円)に到達。一方、テスラの時価総額は5861億4000万ドル(約86兆7000億円)となっている。

LVMHは2021年、米有名宝石店ティファニーを約160億ドル(約2兆3700億円)で買収した。これは、高級ブランドの買収としては過去最大規模と言われている。アルノーの持株会社フィナンシエール・アガシュは、ベンチャーキャピタルのアグラエ・ベンチャーズを支援している。フォーブスの調べによれば、同社は米大手動画配信サービス「ネットフリックス」や動画共有アプリ「ティックトック」の運営会社を傘下に持つ中国の字節跳動(バイトダンス)などの事業に投資している。

アルノーには5人の子どもがおり、いずれもLVMHの要職に就いている。うち、すでに2人の子どもが取締役に就任していたが、長期的な経営権の確保に向け、アルノーは最近、さらに2人の息子を同社の取締役に任命した。

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forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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